それは儚いユメのようで
まるですぐに崩れてしまう幸福で
だからこそ尊かったのだろう
一時の平和
それが至福だったなんて…
早く終われと思った
こんな硝子細工の平和なんて
割れて消えてしまえば良かったのに
そう思ってたのに
いざ割れてしまったら
膝をついて泣き崩れた
四葉のクローバーを手で囲って
それで守ったつもりの平和
それに何の意味があるのか
あの時の私は知らなかった
私は愚か者だ
賢者であったはずなのに
身近な幸せに何一つ気付けなかった
天使のようなお前と過ごした時間
それが泡沫だったなんて知っていたはずなのに
いざ消えると物悲しい
心の中心に大きな穴が空いて
それがどんどん広がっていく
失って初めて気付いた暖かな“シアワセ”
手繰り寄せても 手繰り寄せても
天使のお前はもう返ってこない
残酷な現実だけが
冷徹に私を包み込んだ
嗚呼 消えないでと
願っているのに
それは一瞬にして消えてしまった
四葉のクローバーはどこだ?
探しても 探しても 見つからない
もう二度と還らないもの
それを亡くしてしまったんだ
私はどこに行けばいい?
“あの日”を掴んでも空気が逃げるだけ
涙が不意に出てきた
嗚呼 あの日々は終わりなんだと
もしもお前と違う出逢い方をしたのなら
恒久的にあの幸せは続いてただろうか?
無に問いかけても帰ってくるのは“何も無い”だけ
IFの可能性は潰えた
春は消え あとは私が死んで訪れるであろう冬だけが待っている
最期の死地に私を誘ってくれ、死神