冗談は通じないぐらいがちょうどいい
あなたと二人ならそれでいい
本当は冗談が通じる方が良いけど
あなたと一緒にいる代償ならこれでいい
私とあなたの距離
それは遠いまま
呼び捨てで呼んでくれないなら
そういう事なんだな、って思った
手が触れる距離にいるのに
こうしてあなたの腕に絡みついてるのに
あなたは素っ気なさそう
私とあなたは互いのハジメテを捧げ合った
けれどそれは距離が近くなる理由にはならない
“君の事、恋愛対象として見れないんだ”
一度は付き合ったのに
その言葉が心の奥深くに刺さって取れない
あなたは届かない貴公子で
私はそんなあなたと付き合えて
本当に良かった
昔からあなたと付き合いたいって思ってたから
けど、今は別れてしまった…
もう私とあなたはただの幼馴染
幼馴染は負ける運命なの…?
あなたは違う美人と一緒になって
本当は私だってあなたと結ばれたい
けれどそれは許されぬ事
だから私は涙を引っ込めて
精一杯の笑顔でこう言うの
“結ばれなくても別に良いよ”
一人になると止めどなく涙が溢れる
声を出して泣いてしまった
私は一体どこまで弱くなったの?
あなたと二人で居られるのが嬉しかった
だから秘密もバラさなかった
全部全部 あなたに気に入られる為の『私』
もう彼は振り向いてくれない
私は一人で
酒に浸りながら
自分を慰めて
そして…